諏訪部の採取記録~山菜・きのこ・釣り~

田舎で山菜やきのこを採ったり、釣りしてます。

ハナイグチのみぞれ煮

ハナイグチのみぞれ煮

ここ数週間、採取の場を山から海へと移し、釣りを楽しんでいましたが、ついにハナイグチの季節がやってきました。
今年はどうやら当たり年のようです。山の至るところでハナイグチやシロヌメリイグチといったきのこたちが、姿を見せてくれました。まだきのこ歴は浅いものの、この豊作ぶりは間違いなく過去イチと言い切れるほどの収穫でした。

ハナイグチ

ハナイグチといえば、まず思い浮かぶのは定番の麺つゆ煮。きのこのぬめりと麺つゆの相性が抜群で、文句なしの一品です。けれどこの日は、もう少し主菜らしい存在感で食卓に出したくなりました。

そこで思い付いたのは、みぞれ煮です。麺つゆ煮の美味しさをそのままに、大根おろしのさっぱり感を添えれば、肉や野菜と一緒に主菜としてしっかりと味わえるのではと思いました。

ハナイグチのみぞれ煮

材料(2~3人分)

材料 分量
ハナイグチ 250g
鶏もも肉 250g
ナス 1本
大根 1/3本
(A)水 150cc
(A)日田醬油天然だしの素 小さじ1
(A)醤油 大さじ3
(A)みりん 大さじ2
片栗粉 大さじ2
酢(味変用) 適量

作り方

  • まずは下ごしらえから。ハナイグチは汚れを落とし、塩水に3時間ほどつけて虫抜きする。その後、一口大に切って茹でこぼす。ナスは乱切りにして水にさらし、アクを抜く。鶏もも肉も同じく一口大に切る。大根はすりおろしておく。
  • フライパンにサラダ油(分量外)を敷き、ナスを皮目から焼く。火が通ったら皿に取り出す。続けて片栗粉をまぶした鶏もも肉を揚げ焼きにし、こちらも取り出す。
  • フライパンの油をふき取り、ハナイグチと(A)を加えて15分ほど煮る。
  • 大根おろし、そして先ほどのナスと鶏もも肉を戻し入れ、さらに5分ほど煮込めば完成!

感想

優しい出汁の旨味の中にハナイグチ特有の風味がそっと寄り添い、非常に美味しいです。全体的には優しい味付けながらも、きのこもしっかりと主張しています。ただしその主張が強すぎないのも、この料理の良いところ。出汁がうまく包み込んでくれます。そして、ナスと鶏もも肉。どちらも出汁とハナイグチの旨味をしっかりと吸い込み、噛むほどにじゅわりと美味しさが広がります。また味変用のお酢もいい仕事をしています。ご飯にもお酒にもよく合い、箸が止まりません。
家族から「これ、また作ってね」と言われました。我が家の定番料理に決定です。

蛤と真鯛のアクアパッツァ風パスタ

蛤と真鯛アクアパッツァ風パスタ

先日作った蛤のボンゴレビアンコ、あれだけでも十分に美味しい一皿でした。けれどどうやったらもっと蛤の美味しさをもっと引き立てられるだろうと追及してしまいます。
この日は真鯛を手に入れて、アクアパッツァ風のパスタに仕立ててみることにしました。(本当は自分で釣った魚で作るつもりだったのでしたが、釣ることができず。)

蛤と真鯛アクアパッツァ風パスタ

材料(2名分)

材料 分量
6個
真鯛 1匹(小さめ)
ミニトマト 6個
にんにく 2片
オリーブオイル 大さじ2
パスタ(リングイネ 200g
アラ汁 250cc
白ワイン 100cc
適量

作り方

  • まずは下ごしらえ。蛤は塩水で砂を吐かせ、殻同士をこすり合わせて洗う。真鯛は三枚におろし、骨を抜いておく。アラは霜降りにしてから煮出し、アラ汁をとる。ミニトマトは半分に切り、にんにくは包丁の腹で軽くつぶしておく。
  • フライパンにオリーブオイル(分量外)を熱し、真鯛を皮目から焼く。皮がこんがりと香ばしくなったら裏返し、火が通ったところでいったん皿に取り出す。
  • 続いてフライパンの余分な油をふき取り、改めてオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火で加熱する。にんにくの香りが立ってきたら、蛤とミニトマト、アラ汁、白ワインを加えて中火に。蛤の口が開いたら、こちらもいったん皿に取り出す。
  • 別の鍋で、塩分濃度1%のお湯を沸かしパスタを茹る。
  • 袋表記の時間より2分早く、パスタをフライパンへ。残りの時間は、フライパンの中で中火で煮込み魚介の出汁を吸わせる。
  • 仕上げの1分前になったら、蛤と真鯛を戻し入れ、塩で味を整え、強火で加熱したら完成!

感想

口にした瞬間、思わず目を見張りました。前回のボンゴレビアンコの上品さとは打って変わり、口の中で旨味が爆発したかのような衝撃でした。これが“旨味の相乗効果”というものでしょうか。
前の料理も自信作でしたが、今回のものは格が違いました。蛤など滅多に口にしないのですが、「もうこれ以上の料理は作れないのでは」と思ってしまうほどの一皿でした。

蛤のボンゴレビアンコ

蛤のボンゴレビアンコ

今年は、ふるさと納税で蛤をいただきました。
蛤に限らず、貝類というのはどうも自分で買うとなると腰が引ける食材です。少し贅沢だし、家族全員分となるとなおさら。だからこそ、こうして立派な蛤が届くと、それだけワクワクします。

立派な蛤

王道の酒蒸しもいいですが、せっかくなら蛤の出汁を堪能できる料理を作りたい。頭に浮かんだのは、蛤のボンゴレビアンコです。蛤の出汁を吸ったパスタは美味しいに決まってます。(本当は釣った魚でアクアパッツァ風パスタを作るつもりだったのですが、この日はまるで魚の気配がなく……。次こそは、とリベンジを誓いました。)

蛤のボンゴレビアンコ

材料(2名分)

材料 分量
8個
ミニトマト 6個
パスタ(リングイネ 200g
にんにく 2片
150cc
適量

作り方

  • まずは下ごしらえから。蛤は砂抜きしてから殻をこすり合わせながら洗う。ミニトマトは半分に切り、にんにくは包丁の腹でつぶしてみじん切りにする。
  • フライパンにオリーブオイル(分量外)とにんにくを入れ、弱火でじっくり加熱。香りが立ってきたらミニトマトを加える。
  • 皮が柔らかくなったらトマトを取り出し、同じフライパンに蛤と水を入れて蓋をし、蒸し、蛤の口が開いたらお皿に取り出す。
  • 別鍋で塩分濃度1%のお湯を用意し、パスタを茹でる。
  • 袋表記の時間2分前にパスタをフライパンへ移し、蛤の出汁を吸わせるように中火で煮込む。
  • 残り1分でミニトマトと蛤を戻し、塩で味を整えたら完成!

感想

ひと口すすった瞬間、思わず「これは……」と声が漏れました。アサリのボンゴレビアンコとはまた別物。蛤の出汁は上品ながらしっかりと主張する旨味があります。食べ終えたあと、ふと考えました。この蛤の出汁に、ほかの魚介の旨味を重ねたらどうだろう。これほど上品で、それでいて力強い味なら、きっと魚の出汁とも調和してくれるはず。できれば、自分で釣った魚で試してみたいところです。
ということで、明日は釣りに行くことが決定しました。

マゴチの炊き込みご飯

マゴチの炊き込みご飯

さて、気がつけば三度続けてのマゴチ料理となりました。これまではパスタに仕立てて、その上品な旨味を楽しんできたのですが、これほどに旨味が強い出汁であれば、ご飯と合わせても美味しいに違いない。そう思いこの日は炊き込みご飯を作ることにしました。

マゴチの炊き込みご飯

材料(二合分)

材料 分量
マゴチ 150g
二合
アラ汁 350cc
(A)日田醤油 天然だしの素 小さじ1
(A)醤油 大さじ2
(A)みりん 大さじ1
小ネギ(トッピング用) 適量
海苔(トッピング用) 適量

作り方

(今回は土鍋を使用)
・まずは下ごしらえから。マゴチを三枚におろし、骨をきれいに外して大きめの一口大に切る。アラは霜降りにしてから煮込み、アラ汁をとる。
・土鍋に研いだ米とアラ汁を加え、二十分ほど給水させる。その後、マゴチの身と(A)の調味料を加え、炊き上げる。
・炊きあがったら器に盛り、仕上げに小ネギと海苔を散らして完成!

この日はマゴチのひれ酒と一緒に!

感想

マゴチの出汁と炊き込みご飯、合うだろうとは思っていましたが、相性ピッタリでした。土鍋の蓋を開けた途端、ふわりと立ちのぼる香りが食欲をかき立てます。ひと口運べば、優しいながらに強い旨味が口いっぱいに広がり、思わず頬が緩むほどです。
このマゴチという魚、まだまだ開拓の余地がありそうで、「次はどうやって食べようか」と、また新しい料理を考えたくなります。

真鯒/令和7年9月27日

今年、二度目の釣行に出かけました。先日のマゴチのパスタが殊のほか美味しく、あの味をもう一度確かめたい、そう思っていたところ、再びマゴチに出会うことができました。

しかも今回は、いつもと違う攻め方を試してみました。その結果として釣ることができた一匹は、いつもの釣果以上のものです。

サーフの状況

日時 令和7年9月27日(土)5:45~7:50
天気 晴れ
波の高さ 1.5m

釣果

マゴチ(約55cm) 1匹

タックル

ロッド NESSA CI4+ S1002MH
リール ストラディック 4000XG

使用ルアー

ルアー名 カラー レンジ
Komomo SF-125 ピンク&ピンク 5~50cm
かっ飛び棒シャローライト 赤金グローベリー 0~100cm
Beach Walker Flipper Z ピンクサンライズ 底付近

ヒットルアー

ルアー名 カラー レンジ
Komomo SF-125 ピンク&ピンク 5~50cm

攻め方

  • いつも通りかっ飛び棒シャローライト→Komomo SF-125→ Beach Walker Flipper Zの順でレンジを上から探っていったが反応なし
  • 波が高い&向かい風という状況で消波ブロックの際を攻める作戦に変更
  • 消波ブロックの際からKomomo SF-125をただ巻きしていると、数投目でヒット

感想

いつもより海が荒れていたため、魚も穏やかなところにいるのではと思い試したところすぐにヒット!ヒットした瞬間は、思わず口元がほころび、ニヤリとしてしまいました。狙い通りに釣ることができて大満足です。

海が荒れていたからそこにいたのか、そんなの関係なくいつもいるのかは確認が必要です。

マゴチのあら汁で作るピリ辛漁師風スープパスタ

マゴチのあら汁で作るピリ辛漁師風スープパスタ

先日釣り上げたマゴチで、ラグーパスタを拵えたときのこと。マゴチの出汁の力強さに驚きました。魚の身そのものよりも、おまけとも言えるアラ汁の美味しさが印象に残っています。

suwabesaisyu.hatenablog.com

さて、その日も台所に立ち、残っていたマゴチとアラ汁をどう活かそうかと考えているうちに、ふと頭に浮かんだのがイルキャンティの「真夜中のパスタ」。トマトの酸味とにんにくの香りが絡み合い、どこか後を引く癖になる味わいが特徴です。
「マゴチの力強い旨味なら、トマトやにんにくにも負けず、互いに引き立て合ってくれるはず」そんな直感を信じ、迷わずたっぷりのにんにくと一味唐辛子を効かせた、癖になるパスタを作ることにしました。

マゴチのあら汁で作るピリ辛漁師風スープパスタ

材料(1名分)

材料 分量
マゴチ 100g
玉ねぎ 1/4個
ベーコン 100g
トマト缶 200g
アラ汁 150cc
にんにく 2片
一味唐辛子 小さじ1~2
パスタ(今回はリングイネ 100g
バジル 10g
塩胡椒 適量

作り方

  • まず下ごしらえから。マゴチは三枚に下ろして皮をはぎ、一口大に切る。玉ねぎは薄切り、ベーコンは短冊に。アラは霜降りにして煮込み、アラ汁をとる。にんにくはすり下ろしておく。
  • フライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎとベーコンを中火で炒める。玉ねぎが透き通ったら、トマト缶、マゴチの身、アラ汁、一味唐辛子、にんにくを加え、弱めの中火で15分煮込む。
  • 別鍋でパスタを茹で、表示の3分前にフライパンへ移し、残りの時間を弱火でソースとともに煮込む。仕上げにバジルを加え、塩コショウで整えたら完成!

感想

ひと口啜った瞬間、まず感じるのはにんにくの香り。そしてトマトの酸味、一味唐辛子のピリリとした辛さ。けれど、最後にはマゴチの旨味を感じます。トマトの酸味が全体を軽やかにまとめ、一味唐辛子の辛さが後を引く。気づけばフォークを持つ手が止まらないのです。
これまで魚介をパスタに合わせるとき、どこかで「トマトの強さに負けるのでは」と思っていましたが、マゴチは違いました。お互いの旨味の相乗効果で最後の一滴まで味わいたくなるほどです。
食べ終えたあとは、また釣りに行かなければと心に決めるほどでした。

マゴチのラグービアンコ

マゴチのラグービアンコ

先日釣り上げたマゴチ、さてどう料理しようかと考えました。頭に浮かんだのは、魚介のラグーパスタです。以前、真鯛を使ってトマトベースに仕立てたことがありましたが、その時の深い味わいが思い出されます。

suwabesaisyu.hatenablog.com

マゴチといえば、鍋にした時、火を通しても身は崩れることなくきちんと形を保ち、プリッとした食感が印象的でした。ならば少し煮込んでみても、ソースの旨味を含み、美味しくなるに違いないと考え、ラグーソースにすることにしました。また今回は、釣りたての新鮮な身なので、トマトを使わずに、魚の旨味を生かしたシンプルな味付けにしました。

マゴチのラグービアンコ

材料(1名分)

材料 分量
マゴチ 100g
玉ねぎ 1/4個
人参 1/4本
にんにく 1片
アラ汁 100cc
パスタ(今回はリングイネ 100g
塩胡椒 適量

作り方

  • まずは下ごしらえから。マゴチは三枚におろし、皮をはいで小さめの一口大に切る。玉ねぎ、人参、にんにくはみじん切りにする。アラは霜降りしてから煮出し、アラ汁を用意する。
  • フライパンにオリーブオイル(分量外)をひき、にんにくを弱火で温める。香りが立ってきたら、玉ねぎと人参を加える。
  • 玉ねぎが透き通ってきたところでマゴチの身とアラ汁を加え、弱火で5分ほど煮込む。
  • 別鍋に塩分濃度1%のお湯を沸かし、パスタをゆでる。袋の表示より3分早くあげ、先ほどのフライパンに移す。残りの時間は中火で一緒に煮込む。
  • ソースがわずかに残る程度になったら、塩と胡椒で味を整えて完成!

感想

ひと口含んだ瞬間、マゴチが持つ力強い旨味に思わず驚かされました。味つけをシンプルにしたことで、その美味しさをストレートに感じることができます。身は崩れることなく、歯ごたえをしっかりと残していました。
今回のレシピは非常にシンプルなものです。朝釣った魚で、こういう料理がさっと作れたなら素敵です。